あきない繁昌の知恵その234「あきらめない、こと」
2009年の夏
ドカベンの(正確には、その作者、水島新司氏の)ふるさと、新潟が、甲子園で沸いた。
少なくとも、野球にはさほど興味のない私でさえ、商談そっちのけで、お客様と一緒にテレビに釘付けになったほどだから、グラウンドで彼らが放つ輝きは、ホンモノだったに違いない。
もうだめだ
よくやった
もういいじゃん
まだやれる
連日の試合で、体力は限界に近づいているだろうに
最終回、しかもツーアウト、大差をつけられ、気力もなえかかっているだろうに
そこで時を止めても、誰もが君たちを称賛しただろうに
あきらめない、こと
交差する感情において、勝負を捨てたくないのであれば、あきらめは禁物だ。
あきらめた瞬間
気持ちが折れた刹那
その時こそ、相手との…ではなく、自分との戦いに、自らがゲームセットを言い渡す。
歴戦のツワモノである彼らは、そのことを肌で知っている。
だから自分からは、あきらめない。
そして、ゲームセット
スコアは、9:10
自分たちもあきらめず、相手もあきらめず、その結果が、9:10
その差、1
あと1点の重み、あるいは実質的な開きは、彼らだけが知る。
しかし、圧倒的な点差を前にして、ゲームセットの瞬間まで全力で戦い抜いた彼ら…
“新しいもの好き”という隠れ蓑で、あきらめやすさ、をおおってしまいがちな新潟人に、あきらめないこと、の尊さを教えた彼らは、まぐれでなく、まぎれもなく輝いていた。
あきらめること、は、いつでも出来る。
いつでも出来るのだから、それは最後までとっておけばよい。
…とはいっても、一つご注意を。
あきらめないこと、それ自体を目的としない。
目的とした時点で、あきらめない対象に対する執着となるからだ。
ところで今、あなたがあきらめていないことがらは、本当にあきらめないことが、あなたを幸せにするのでしょうか?
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商売の有様を明らかにして後日の見込みを定むるものは帳面の総勘定なり、
一身の有様を明らかにして後日の見込みを立つるものは、智徳事業の総勘定なり。
学問のすすめ 福沢諭吉
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